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米国証券取引委員会(SEC)が空売り情報開示を強化するルールを採択
October 19, 2023
By Brad Bondi,Sean Donahue,Eduardo Gallardo,& Steven W. Shuldman
2023年10月13日、米国証券取引委員会(SEC)は、空売り取引データに関する情報の報告・開示を義務付ける規則を採択した。新規則13f-2は、特定の機関投資家に対し、特定の証券の空売りポジションおよび取引履歴を新たなフォームSHOで報告する義務を新たに課すものである。また、SECは、マーケットメイクに関する例外の下で行われた空売りの開示に関連して、CAT NMSP(the national market system plan governing the consolidated audit trail)に修正を加えた。SECによるこの新規則は、レギュレーションSHOで禁止されている濫用的なネイキッド・ショート・セリング(裏付けのない空売り)を示す可能性のあるデータを含め、空売りに関する情報の透明性を高めるために制定された2010年ドッド=フランク・ウォール街改革・消費者保護法第929X条に基づいて公布されたものである。併せて、新規則は、機関投資家の空売りポジションに関する情報をよりリアルタイムで提供し、ネイキッド・ショート・セリングの発見・防止に努めることで、アクティビストによる空売り攻撃に対する上場企業の保護強化に資するものでもある。